「叱る」ということについて

皆さん、こんにちは!今日は「叱る」ということについて話をしたいと思います。

そもそも叱る、とは何なのでしょうか?

叱るとは、「自分の悪い感情を相手に伝えて相手を自分通りに動かそうとすること」です。この悪い感情というのは、ネガティブなもので、例を挙げるのならば怒りや悲しみです。こういうものを相手に伝えることで相手をコントロールする行為が「叱る」なんです。

叱ることは必要?

結論から言うと、この「叱る」という行為は全く必要ではないんです。

まず前提として、教育の場とは言えど自分が人のことをコントロールするというのは基本的によくないことだと考えています。

当たり前のことですが、人はどんな時でも自分の思うがままに行動すべきだと考えています。たとえ相手に変えて欲しい行動があっても何か感情でコントロールするのではなく、理由を説明し、その理由を聞いた相手が、その理由をもとに行動するという余地を残してあげる必要があります。

そもそも我々は子供たちに「自己コントロール」を学んで欲しいと思っているわけです。人に言われて何かを行うマニュアル人間になってほしいわけではなくて、自分で自分のやることを考えて選択できる人になってほしいんですね。そう考えると、ネガティブな感情でその子を動かすというのは非常によくないことで、「叱る」ということも良くないこと、となるわけです。

では、子供に行動を変えて欲しいと思った時の我々の義務とは何なのでしょうか?

私はそう考える理由を相手にちゃんと伝えることだと考えています。理由をしっかり伝えさえすれば、それを受け取った子供がその先どうするかは我々にはどうしようもできないことなんです。だからこそ、その理由を相手にちゃんとわかるように使えることは我々の責任であり、相手にわからないように言ってはいけないということには留意する必要があります。

分かるように伝えて、それでも相手の行動が変容しないのであれば、相手の責任でありその責任は我々にはない。この基本的な大原則を覚えておく必要があります。

人間として伝えるということ

とは言っても、ネガティブな感情を相手に伝えた方がいい場面も一定数存在します。

どういうことかというと、子供によって自分の感情が揺さぶられた時です。

たとえば、子供に馬鹿にされて、こちらの感情が揺さぶられたとしましょう。そういう時に、こちら側が我慢することは得策だとは思いません。逆に、自分がどのような感情に陥ったかを相手に伝えるべきだと考えています。

なぜなら、子供は自分が言ったことに対して相手がどう感じるかを本当にわからず発言している時があるんです。だからもし、本当にわからず発言しているのであれば、自分がどう感じたかについてしっかり伝えてあげるべきだと考えています。これは、子供にとっての学習にもなると同時に教える側の心の平穏にも繋がると考えています。

教える側が平穏でいないと子供に対して平穏な状態で接することは難しく、だからこそ講師がお金をもらっているからと言って感情を我慢する必要はないんです。講師と子どもの関係も、人間対人間の関係であるからこそ嫌な気持ちになった時はその感情を相手に伝えるべきなんです。それによって子供が得られることもある、と私は考えています。

他には、子供のやったことが他の人に悪影響を与える場合もネガティブな感情を相手に伝えた方がいいと考えています。この場合には、それをされた相手だったらどう感じるかに視点を当てて伝えてあげれば良いと思います。

最後に

いずれにせよ、どのような時でも自分の感情を正確にちゃんと記述して子どもに伝えるということが大事だと私は考えています。

ルールを破ったから叱る、というのではなく、あなたの行動で私はこう言う気持ちになったと言う叱り方をした方が、少なくとも私の経験上では効果があります。本当のことを伝える、と言うのはリアル感があるからこそ、教育的な効果があると私は考えています。

今日の話をまとめると、「叱る」と言う行為は自分のネガティブな感情で相手をコントロールする行為なので基本的には叱らないほうが良いです。ただし、何か子供がやったことについて自分がネガティブな感情になったらなるべく言った方が良いと考えています。なぜなら、子供は特に自分が言ったことに対して相手がどう感じるかを理解していないことが多いから、です。

まとめ Q&A

Q1. 「叱る」とはどのような行為ですか?

叱るとは、自分のネガティブな感情(怒りや悲しみなど)を相手にぶつけて、相手を自分の思い通りに動かそうとする行為です。

Q2. 教育において叱ることは必要ですか?

基本的に、叱ることは必要ありません。感情で相手をコントロールするのではなく、理由を説明し、子ども自身が考えて行動できるようにすることが大切です。

Q3. 子どもに行動を変えてほしい時、どう伝えるべきですか?

「なぜその行動を変えてほしいのか」をわかりやすく説明し、子どもが自分で選択できる余地を残してあげることが重要です。

Q4. ネガティブな感情を伝えるべき場面はありますか?

自分の感情が大きく動いた時や、子どもの行動が他人に悪影響を与える場合は、正直に自分の気持ちを伝えることも必要です。これが子どもにとって学びの機会になります。

Q5. 効果的な伝え方のポイントは何ですか?

「ルールを破ったから叱る」のではなく、「あなたの行動で私はこう感じた」と、自分の気持ちを具体的に伝えることが効果的です。リアルな感情を伝えることで、教育的な効果が高まります。

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