Scratchの生みの親ミッチェル・レズニック教授がSIGCSEで受賞

「ミッチェル・レズニック教授がコンピュータサイエンス教育への並ならぬ貢献に対し2025年のSIGCSE賞を受賞」と言う記事で、Scratchチームを率いるミッチェル・レズニック教授が高い評価を得たことが報じられています。

記事妙訳

LEGO Papert の学習リサーチ教授であり、Lifelong Kindergarten グループの責任者であるMitchel Resnick 氏が、コンピューター サイエンス教育への優れた貢献に対して 2025 SIGCSE 賞を受賞しました。

氏のLinkedIn で、Resnick 氏はこの賞を受賞した感想を次のように語っています。

このような賞をいただき、大変光栄に思います。しかし、この賞は私だけに与えられるべきではないと強く感じています。なぜなら、長年にわたる私のプロジェクトはすべてコラボレーションだったからです。LEGO MindstormsからComputer Clubhouses、Scratch、OctoStudioの最新作まで、私が手がけたものはすべてコラボレーションでした。

最も注目すべきは、これらのプロジェクトはいずれも、MITメディアラボの生涯幼稚園研究グループの学生とスタッフの並外れた貢献なしには不可能だったということです。過去30年以上にわたり、私は生涯幼稚園グループの100人以上の生徒やスタッフと緊密に協力してきました。私の長年の協力者であり、私たちのグループのすべてのプロジェクトで大きな役割を果たしてきたナタリー・ラスクに特に感謝したいと思います。

グループとして成功しているのは、若者が創造的で、好奇心旺盛で、思いやりがあり、協力的な学習者として成長する機会を提供することに常に焦点を当ててきたからだと思います。そして、それが成功したのは、グループの学生とスタッフ全員が、創造的で、好奇心旺盛で、思いやりがあり、協力的な学習者だったからです。

ですから、この賞を皆さんと共有できることを光栄に思います。

https://www.linkedin.com/posts/mitch-resnick-172406_here-are-the-remarks-i-made-today-when-i-activity-7301281890357964801-Hwc8/

この賞は 1981 年に始まり、コンピュータ サイエンス教育に多大な貢献をした個人またはグループに授与されます。これらの貢献は、コンピューティング教育に長期にわたる影響を及ぼし、大きな変化をもたらしました。 

背景の紹介

大変高い評価を得たことがわかりますが、その背景を少しみてみましょう。

2025SIGCSE賞とは

まず、SIGCSEというのは、ACM(Association for Computing Machinery)という世界規模のコンピューターサイエンスや教育に関わる学会の派生組織で、その会員の中でも CSE(Computer Science Education)に特に関心のあるメンバーの集うSIG(Spetial Interest Group)が毎年表彰している賞になります。

ACMは1947年に設立されそのメンバーは、10万人を擁するということです。こちらのSIGCSE賞は1981年に始まったそうです。

ミッチェル・レズニック教授とは

私たちTENTOも使用している、Scratch( https://scratch.mit.edu/ )を開発している、MIT メディアラボの教授で、ライフロング・キンダーガーテンという研究グループのリーダーです。Scratch財団のメンバーでもあります。つまりは、Scratchを作って私たちが使える様にしてくれている人ということですね。

Scratchは2007年ごろから、それ以前も様々なコンピュータを用いた教育に関する活動をしていて、そうした貢献が評されたということです。

その考えに触れてみるには、Scratchに関するTED Talk書籍「ライフロング・キンダーガーテン」がお勧めです。

元の記事はMIT メディアラボのページをご覧ください。

https://www.media.mit.edu/posts/mitchel-resnick-receives-2025-sigcse-award-for-outstanding-contribution-to-computer-science-education

ちなみにこの記事を書いている、TENTOスタッフの倉本もScratchのイベント等でレズニック教授と交流しています。

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