子供にどんなコンピュータを買い与えると良いのでしょう?
こんにちは、齋藤ゆ(koemu)です。
お子様がプログラミングを学び始められたり、これから学ぼうとされるときに、コンピュータ(PC)を買い与えたい、または家族で使えるコンピュータを買いたいと考える保護者の方もいらっしゃるかと思います。この話は予算、何に使うか、そして保護者の方のコンピュータに対するスキルによっていろいろな意見が出ます。
今回は、Microsoft Office、Webやメールをを業務で扱えるスキルがあり、ご自宅にインターネット回線とWi-Fiが備わっている保護者の方を前提に、コンピュータの選び方についてお話したいと思います。
簡単にまとめますと
いきなりですが、簡単にまとめますと以下の通りになります。
- iPhone/iPadのアプリの開発をするならMac一択
- 安くても画面が大きいノートPCが望ましい
- 中古はトラブルが起きても対処ができるなら一考の余地あり
それでは、細かく説明していきます。
iPhone/iPadのアプリの開発をするならMac一択
iPhone, iPadのアプリ開発にはXcodeというAppleが公式に提供している開発環境を使って、Swift(過去はObjective Cも使いました)というプログラミング言語を使って開発します。このXcodeはmacOS用しか存在せず、Windowsでは動きません。従いまして、macOSを使うならMacが必要になります(以下写真)。
(引用元: https://www.apple.com/newsroom/2016/10/apple-unveils-groundbreaking-new-macbook-pro/)
もちろん、MacでScratch, Viscuit, Androidアプリなど、Swiftに限らず他のプログラミング言語を使った開発なども行えます。Minecraftもスイスイと問題なく動きます。
しかし、値段は決して安くありません。上記の写真のMacBook Pro 13インチタイプのもので、¥148,800〜(税抜・執筆時点)です。私の自分自身用でも躊躇する額です。もし、ご予算が許され、ご子息の本気度が確かならば、購入されることも検討されてもいいかもしれません。もちろん、金額に見合った性能、そして使い心地です。
なお、私も私物はMacBook Air 13インチ、業務用はMacBook Pro 15インチを使っています。私の同僚やソフトウェアエンジニア仲間でも、9割方Macユーザです。
安くても画面が大きいノートPCが望ましい
10万を越えるコンピュータを買い与えるのは、躊躇される保護者の方がほとんどのはずです。
Windows 10が搭載されているコンピュータでしたら、10万円を切るものは多く存在します。もちろん、Scratchをはじめ、多くのプログラミング言語の開発環境をご自身で構築し、利用することが可能です。Minecraftも現在発売されている多くのPCで動作します。
ここで、私は日本企業製の画面が大きい(15インチ程度)のノートPCを取り上げたいと思います。
例えば、NECのVersa Pro J タイプVGは、¥73,000〜(税抜・執筆時点)です(以下写真)。
(引用元: http://jpn.nec.com/press/201611/20161115_01.html)
この選択肢なのは、以下の3つの理由からです。
- 1. 画面が大きいPCはキーボードも大きく打ちやすい
- 2. 画面が大きいとプログラムを見渡しやすい
- 3. 日本企業のカスタマーサポートは親切なことが多い
1は、コンパクトなPC(12インチ未満)だと、値段こそ安い場合はありますが、キーボードが小さくなり打ちづらくなります。また、小さいキーボードは学校のデスクトップPCとキー配列が違うことが少なくなく、操作性に戸惑う場合があります。大きいキーボードは使いやすさの第一歩です。タイピング重視のTENTOではこの点は譲れないポイントと考えております。
もし、大きすぎるのは持ち運びが…と思われる方は、ディスプレイが12〜13インチ台のものをお探しください。値段は上がりますが、持ち運びが前提とされているので、軽く、かつ操作性に優れた機種が数多くあります。TENTOでもLenovo ThinkPad Xシリーズ(以下写真)という、持ち運びと使いやすさが両立できるPCを積極的に採用し、各教室で備え付けております。私自身も、Macの前はThinkPadを使っておりました。
(引用元: http://www3.lenovo.com/us/en/laptops/thinkpad/x-series/x230/)
2は、どのプログラミング言語も、画面が広ければ広いほど書いたプログラムが見渡しやすくなります。これは何事にも代えがたいことです。もちろん、普段のWebブラウジングなどでも便利です。
3は、外国企業(特にアジア系)で同等性能のものならもっと安いものが確かに存在します。ただ、万一トラブルに遭遇したときに、外国企業のものだとサポートが心もとなかったり、言葉が通じなかったり(実際、中国にアウトソースしている企業がいて大変困ったことがありました)など、困ることが少なからずあります。保険料としてお考えいただいてもよいかと思います。もちろん、ご自身で対処できる場合はこの限りではありません。
デスクトップをお薦めしなかったのは、プログラミング教室にコンピュータを持ち込めないからです。TENTOをはじめ、多くのプログラミング教室ではコンピュータを用意していますが、ご自身のコンピュータを持ち込まれたほうが慣れているためにスムーズに学習でき、そして自宅でも継続して学習しやすいメリットがあります。性能面でも、現代においてはゲーム用に特化したものなどよほど高スペックなものではない限り、実用上どちらも差異はありません。
なお、Microsoft Officeが同梱されている場合とそうでない場合がありますので、必要な方は購入時に確認してください。
中古はトラブルが起きても対処ができるなら一考の余地あり
各メーカーが公式に「新古品」や「中古再生品」を販売しているケースがあります。保証なども充実していたり、場合によっては新品同様のサポート体制が敷かれている場合があります。運良く探している製品がある場合は、こちらを検討するのも良いでしょう。
- Apple: 整備済製品
- Lenovo: アウトレット (注: 中古再生品は「リファービッシュPC」といいます)
- 富士通: わけあり品
- NEC: リフレッシュPC
- 東芝: アウトレット
- VAIO: OUTLET
- DELL: アウトレット
また、ご自身でトラブルの対処ができる前提でしたら、市中に出回っている中古品の購入も一考の余地があります。これらのメリットは、何より安いことです。2〜3万円(税抜)で手に入ることも珍しくありません。
中古品は、秋葉原に通える方は秋葉原駅周辺のショップがありますので立ち寄ってみてください。通信販売やフリマもありますが、状態が確認しずらいので、慣れない方はお店で現品を見て買われることを強くお薦めします。
中古品を購入される場合は、以下のポイントを押さえて探してみてください。知人・友人・親戚からお下がりのPCをもらえる場合もあるかと思いますが、その場合もこのポイントを参考にして頂けたらと思います。
- 利用年数は5年以内
- 画面が12インチ以上
- Windows 8.1 または 10 がインストールされ再生PCプログラムのラベルが貼られていること
- (Macはご自身で最新のmacOSを入れられます)
- メモリ 4GB以上 8GB以上が望ましい
- HDD 256GB以上 SSDが望ましい
- Wi-Fi対応 5GHz帯対応が望ましい
- 電池が傷んでいる(ほとんど持たない)ことがあるので店員さんに確認してください
なお、これらもMicrosoft Officeが同梱されている場合とそうでない場合がありますので、必要な方は購入時に確認してください。
最後に
ここまで、ご子息のコンピュータの選び方について、簡単ですがご案内いたしました。
ご自宅にコンピュータがあり、ご子息自身で操作できる環境にある子は、プログラミングの学習速度はより早い傾向があります。プログラミング *言語* ですので、毎日使うことに敵うものはございません。本格的にプログラミングを学ばせたいと考えられている保護者の方は、ぜひご検討頂けたら幸いです。
TENTOで学習されているご子息をお持ちの保護者様も、そうでない保護者様も、この情報がお役に立ちましたら幸いです。
それでは皆様、ごきげんよう。
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